私は数年前に母と一緒に海外旅行をしたことがあります。姉夫婦がアメリカのメンフィスに住んでいたので、是非一度訪ねてみようと思ったのです。私も母も初めての海外旅行でしたので最初から興奮していました。

私は外資系企業に勤めていたので日常英会話に問題はありませんでした。

母は当時65才でしたが、若い頃にやはり外資系企業に勤めていた経験があり、どこまで自分の英語が通じるか楽しみにしていた様です。

デトロイト空港に着いた時から母はやたらと明るく、すれ違う人に「ハロー」と挨拶をしたり、積極的にショップに入って店員に話しかけていました。

ところが現地の人と話していて段々と分からなくなってくると、私を引っ張り込んで何とか話を繋げようとするので困りました。

母はハンバーガーが大好きだったので、昼食に当時日本にはない「バーガーキング」というお店に入りました。

母は「自分で買えるから大丈夫」と言ってカウンターに行ったのですが、しばらくして何だかもめている様子がありました。

すぐに駆けつけたところ、母はお腹が空いていたので一番大きい「ダブルワッパー」というのを注文したのですが、小柄な為に店員が心配して「あなたには食べられない程大きいですよ」とアドバイスしてくれていたのです。

母は実際の大きさを知らずに見本だけで頼んでいたので仕方ないのですが、姉が「これは赤ん坊の頭くらいデッカイよ」と言っても「残せばいいでしょ」と言って聞きませんでした。

結局食べきれずに最後には「ドギーバッグ」を貰って帰ることになりました。

日本に帰る日に、空港で母はいきなり「まだドッグロール(ホットドッグ)を食べていない!」と言い出して急にどこかへ行ってしまいました。

搭乗アナウンスが流れても戻って来ないので心配して姉夫婦と手分けして探したところ、下のフロアでホットドッグをほおばりながら店員と会話をしていたのです。

慌てて連れ戻して飛行機にギリギリ間に合いましたが、母のチャレンジ精神には参りました。

日本人は恥ずかしさが先だって英語が覚えられないといいますが、母の様な人は心配が要らないと思いました。

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