ウィーンのカフェで体験した、捨てる神あれば拾う神あり

オーストリア航空でチェコへ行った時のこと。チェコへ向かう前にウィーンに2泊して、少しだけ市内を観光しました。ホーフブルク宮殿を見学した後、特に予定もなく適当に街をブラブラしているうちに、どのあたりを歩いているものかわからなくなってきました。地図を出して確かめた方がいいかも。そう思った時に、ガイドブックで見た記憶のあるカフェが目に入ってきました。確かケーキがおいしいと人気のこのカフェだったはず。少し休憩してその後のプランを立てようとお店に入り、小ぶりのケーキとコーヒーを注文しました。日本と違って、持ち帰るかお店で食べるかでケーキの値段が違うということもそのカフェで初めて知りました。

テーブルで地図を広げたものの、このカフェはウィーン市内には3店舗あるので、今いるお店がどの店舗なのかわからない限り、自分がどのあたりにいるのか判別できません。私は近くを通りかかった中年のウェイトレスに「エクスキューズ・ミー…」と声をかけました。ところが驚いたことにそのウェイトレスは「ノウ!」と怒るように叫んでさっさと離れて行ったのです。呆然としました。手元に地図を持っているのを見て、忙しい中、道案内をさせられるのはたまらないと思ったのでしょうか。それにしても、叱りつけるようなあの態度は何!? 日本では考えられないことです。

すっかり不愉快な気分になり、このまま何も食べずにカフェを出ようかと思い始めた時、そのやり取りを見ていた隣の女性が声をかけてきてくれました。私でよければお手伝いしますよ、と。観光客ではなく、地元の方だということ。私は地図を見せ、適当に歩いているうちにどこにいるのかわからなくなったので、現在地を知りたいのだ、とお願いしました。英語がとても流暢な方で、オーストリアの人は皆英語をしゃべると思っていたらそうでもないので意外だったと正直に言うと、少し笑って、英語は学校での必修科目ではないと教えてくれました。明日はチェコに行くというような話をしているうちに、ケーキとコーヒーが運ばれてきました。隣席の女性は何やらウェイトレスに話しかけ、どうやら私に変わって文句(?)を言ってくれたようです。私はすっかり気分が回復し、隣席の女性に何度もお礼を言いました。彼女の心遣いで、ケーキとコーヒーをおいしく味わうことができました。

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